「マインドフルネス」という言葉を知っていますか?
最近では本屋さんやメディアの中でもちらほらと見かけるようになっていますが、一体どういうものなのでしょうか。
ここでは個人の精神的安定を得られるだけでなく、人間関係の改善にも役立つマインドフルネスとは何か、そしてその実践方法までご紹介します。
先に言ってしまうと、「瞑想」という言葉や感覚的な説明が出てきます。
こういう部分を見るとすぐ「怪しい」「変な宗教か」という反応をする人が日本には多いですが、そういった固定観念はない方がいいと思います。
実際、マインドフルネスに関する科学的な研究も行われており、教育、健康、心理療法、企業研修など、さまざまな分野でマインドフルネスが取り入れられています。
特に、イギリスやスウェーデンなどの一部の国では、マインドフルネスを学校教育に組み込む取り組みも行われています。
ヨーロッパでもアメリカやカナダでもマインドフルネスの普及に向けた取り組みが進んでおり、多くの人々がその恩恵を受ける機会を持っているのです。
マインドフルネスは、文化や背景を超えて、幅広い人々にとって有益なツールとして認識されています。
マインドフルネスとは何か 定義と目的
マインドフルネスは、仏教の伝統的な瞑想の要素を基にした心理的な実践法であり、現在の瞬間に意識的な注意を払い、受け入れることを指します。
これは、自己観察、感情の観察、思考の観察などの形で実践することができます。
マインドフルネスでは、過去や未来への意識的な注意を持つことなく、現在の状況に焦点を当てることが重要です。
それにより自己認識、感情の調整、ストレスの軽減、注意力の向上などの利益をもたらすとされています。
この状態では、心の中のさまざまな出来事や感覚が観察され、受け入れられ、判断や評価を加えずに、ただ受け止めることが大切です。
マインドフルネスは、瞑想や呼吸法、ヨガなどの形で実践されることが一般的ですが、日常生活の中でも行うことができます。
意識的な食事、散歩中の自然の観察、感謝の気持ちを持つことなど、さまざまな活動をマインドフルに行うことができます。
マインドフルネスの目的は、自己の意識を高め、現在の瞬間を豊かに生きることです。
ストレスや心の乱れに対処し、心身の健康と幸福感を向上させることが期待されています。
マインドフルネスの実践方法
マインドフルネスを実践する方法はいくつかあります。以下にいくつかの具体的な方法を紹介します。
- 瞑想: 瞑想はマインドフルネスを実践するための一つの方法です。静かな場所で座り、何も考えず目を閉じて呼吸に意識を集中します。ただし、呼吸に注意を払いながら、思考や感情が現れた場合でも、それらを受け入れ、判断や評価をせずに観察します。瞑想の時間を徐々に増やしていくことで、マインドフルネスの状態に慣れていくことができます。
- 呼吸法: 呼吸法は日常生活の中で行えるマインドフルネスの実践法です。深呼吸をすると同時に、呼吸に意識を集中します。吸う息と吐く息の感覚やリズムに注意を払いながら、呼吸に完全に集中します。気が散ってしまうことがあっても、その心の動きを観察し、静かに呼吸に意識を戻します。
- 日常生活の中でのマインドフルネス: マインドフルネスは日常生活の中でも実践できます。例えば、食事をするときに食べ物の味や香りに意識を集中し、感謝の気持ちを持つことができます。また、散歩中に周囲の自然や景色を観察し、感じることもマインドフルネスの一環です。日常の活動を自覚的に行い、現在の瞬間に集中することで、マインドフルネスの状態を維持することができます。
- ボディスキャン: ボディスキャンは、身体の感覚を観察することでマインドフルネスを深める方法です。静かな場所で横になり、足から頭まで順番に意識を移動させながら、それぞれの部位の感覚を観察します。痛みや緊張を感じた場合でも、ただ受け入れて観察します。
これらはマインドフルネスを実践するための一部の方法です。
重要なのは、自己観察と受容の態度を持ちながら、現在の瞬間に意識を集中することです。
継続的な実践と練習によって、マインドフルネスの状態をより深めることができます。
夫婦で一緒にマインドフルネス
夫婦でマインドフルネスを実践するためには、以下のようなやり方があります。
- 共同の瞑想セッション: 定期的な瞑想セッションを夫婦で行うことで、お互いのマインドフルネスの実践を支え合うことができます。静かな場所を選び、座り瞑想を開始します。呼吸に意識を集中し、思考や感情が浮かんでもそれを受け入れ、静かに戻っていきます。パートナーとともにこのセッションを行うことで、お互いのマインドフルネスの意識を高め、共有することができます。
- 共通のマインドフルな活動: マインドフルネスを実践するために、夫婦で共通の活動を選ぶことも有効です。例えば、一緒に自然の中を散歩する、ゆっくりとお茶を飲む、料理をするなど、お互いに意識を集中して行う活動を選んでみましょう。その際には、五感を使って感じることに集中し、お互いの存在を意識しながら行います。
- マインドフルなコミュニケーション: コミュニケーションの中でもマインドフルネスを取り入れることができます。話すときは相手の言葉に注意を払い、真剣に聴きます。感情や意図を受け入れ、非難や評価をせずに、相手の気持ちに寄り添うように努めましょう。また、話す前に自分の感情や思考にも注意を払い、冷静な状態でコミュニケーションすることが重要です。
- 感謝と共有: マインドフルネスの実践を通じて、お互いに感謝の気持ちを共有することも大切です。日々の生活の中で、パートナーがしてくれたことに対して感謝の意を伝えたり、お互いに助け合ったりする場面に意識を向けましょう。感謝の気持ちを表すことで、夫婦の絆を深めることができます。
これらの具体的なやり方を取り入れることで、夫婦でのマインドフルネスの実践が可能になります。お互いにサポートし合いながら、より深い絆を築くことができるでしょう。
いかがでしょうか。
一人でやっても二人でやっても、マインドフルネスは色々な良い効果を生むとされています。
ぜひ無理のない範囲で暮らしの中に取り入れてみてください。
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