愛を取り戻せ!脳科学的アプローチで乗り越える夫婦の倦怠期

夫婦仲

結婚生活には様々な問題がありますが、その中でも夫婦の倦怠期は多くの男女が通る道かもしれません。

それぞれの仕事や子育てに追われているうちに、夫婦の間にさまざまなストレスが生じ、気づかないうちに倦怠期に陥ってしまうこともあります。

倦怠期に陥る原因は多岐にわたりますが、脳科学的な見方を知ることで対策を見つけることができそうです。

この記事では、倦怠期に陥る原因とともに、夫婦が協力しながら克服するための具体的な対策について解説します。

パートナーと一緒に、良い関係を築いていくためのヒントになれれば幸いです。

そもそも倦怠期ってどうして起こるの?

夫婦の倦怠期とは、長期間一緒に居ることにより起こる感情の平坦化や、相手に対する関心が低下した状態を指します。

これは、パートナーに対する新鮮さや興奮感が薄れ、相手の存在が日常的なルーティンに組み込まれるために起こります。

倦怠期になると相手に対してどんな感情を持ちやすくなるのか、確認してみましょう。

倦怠期によくある感情の変化

倦怠期に陥ると、パートナーに対する視点や感じ方が変わることがよくあります。

以下に、具体的な例を挙げてみました。

  1. 相手との日常が退屈に感じる: 初めてのデートや冒険はエキサイティングに感じることが多いですが、同じ人との日々の生活が繰り返されると、それが退屈に感じられることがあります。
    例えば、一緒にテレビを見ることや、家事を分担することが、単調で退屈なルーティンと感じられるようになるかもしれません。パートナーの存在が当たり前に感じられるようになっているのです。
  2. パートナーの欠点が目立つ: 恋愛初期の興奮が落ち着くと、パートナーの欠点やイライラする行動がより目立つようになることがあります。
    例えば、以前は気にならなかったパートナーの話し方や、家事をするスタイル、生活習慣等が気になり始めるかもしれません。結果相手に対してイライラすることが増えてしまう可能性があります。
  3. 性的魅力の減退: 長い関係の中で性的魅力が減退することもあります。
    身体的な魅力だけでなく、パートナーとの性的な新鮮さやエキサイティングな要素が欠けると感じることがあります。
  4. 自由の制約を感じる: パートナーとの長い関係の中で、自由が制約されると感じることもあります。一人の時間が欲しい、新しいことを試したい、友人と過ごす時間が欲しいなど、夫婦としての責任や役割によって自己実現が制約されると感じるかもしれません。
  5. 感情的な距離感: 一緒にいる時間が増える一方で、心理的なつながりや感情的な交流が減少していると感じることがあります。
    これは、互いの感情や思考を共有する時間や機会が減少していることを意味する場合もあります。
  6. 孤独感: パートナーと一緒にいても孤独を感じることがあります。
    これは、深いコミュニケーションが不足し、理解されていないと感じることから生じます。

ただし、これらの感情や視点の変化は、倦怠期の一部として理解することが重要です。

これらが生じたからと言って、必ずしもパートナーへの愛情がなくなったわけではありません。

しかしなぜ、このような気持ちの変化が現れるのでしょうか。

カギを握る2つの脳内物質:ドーパミンとオキシトシン

この現象を脳科学的に理解するためには、脳の神経化学と、特にドーパミンとオキシトシンという二つの重要な神経伝達物質について理解する必要があります。

  1. ドーパミン: ドーパミンは報酬と快楽に関与する神経伝達物質で、新しい体験や予期しないご褒美に反応します。恋愛初期では、新たなパートナーとの新鮮な経験がドーパミンを刺激し、これが恋愛感情の興奮や高揚感を引き起こします。しかし、時間が経つと新鮮さが失われ、ドーパミンの分泌も減少します。これが倦怠期の一因となります。
  2. オキシトシン: オキシトシンは「愛のホルモン」または「絆のホルモン」とも呼ばれ、親子や恋人同士のような強い絆を形成するのに重要です。このホルモンは愛情深い接触や親密な関係を通じて放出されますが、日常生活の忙しさやストレスで親密な時間が少なくなると、その放出も減少します。

この2つの脳内物質が徐々に減少することで、夫婦の倦怠期に繋がるというわけです。

これを踏まえて、倦怠期を予防する方法についても考えてみましょう。

脳科学的アプローチで倦怠期を回避する

もうお分かりのように倦怠期は科学的に説明がつくものですから、予防方法もあるはずです。

要は、ドーパミンとオキシトシンの分泌を促す行動をすれば良いということですね。

さっそく見ていきましょう!

夫婦で倦怠期を予防する方法

先ほどご説明した2つの脳内物質の特性を考慮すると、夫婦の倦怠期を避けるための具体的な方法は以下のようになります。

  1. 新鮮な経験を共有する: 夫婦で新しい経験をすることは、ドーパミンの分泌を刺激し、絆を深めるのに役立ちます。新しい場所への旅行、新しい趣味を始める、または新しいレストランでのディナー、共通の目標を追求する等、ドーパミンを刺激する新規性を取り入れてみてください。
  2. 感謝の表現: パートナーに対する感謝の感情を表現することは、オキシトシンの分泌を刺激し、絆を深めます。小さなことでも感謝の意を示すことで、お互いの存在を再確認し、関係を強化することができます。
  3. 親密な時間の確保: 定期的にパートナーと親密な時間を過ごすことで、オキシトシンの放出を促し、絆を深めます。デートや二人きりでのディナー、長いハグ、マッサージなどが有効です。
  4. 自己改善と成長: 自己改善や自己啓発に努めることは、パートナーに新鮮な一面を見せるための一つの方法です。これはドーパミンの分泌を促進し、関係の新鮮さを保つのに役立ちます。
  5. コミュニケーション: 夫婦間のコミュニケーションは、問題を共有し、互いのニーズや期待を理解するために必要です。感情や期待をオープンに話し合うことで、互いの理解を深め、不満が積み重なるのを防ぐことができます。これは絆を強化し、関係の安定性を高めるのに役立ちます。

これらのアプローチは、夫婦の倦怠期を避けるための具体的な方法として有効です。

それぞれのアプローチは、脳の神経化学に基づいており、恋愛感情や絆の維持に重要な役割を果たすと言えるでしょう。

既に倦怠期かも…と感じたら

既に倦怠期になってしまっていると感じた場合も、基本的な対策は予防方法と同じです。

ただしその場合は、まずコミュニケーションから始めましょう。

「私たち、最近あまり話してないよね」「実はちょっと寂しかったんだ」等、自分が感じていることを素直に相手に伝えることが重要です。

時間を取って、しっかり相手と向き合いましょう。

その上で、「いつもありがとう」とお互いへの感謝の気持ちを伝えられれば、自然と会話も復活するでしょうし、デートの予定を決めることもできるかもしれません。

久しぶりに相手を見つめて会話をする、その状況自体が既に「新鮮な経験の共有」ですから、ドーパミンも大放出!

やはり夫婦の関係を良好に保つためには、まず会話が必要不可欠ということです。

それでもギクシャクしてしまって上手く話し合うことができず、解決の糸口が見えない場合は、カウンセリングを受けるのも良い方法です。

プロのカウンセラーや心理療法士と話すことで、パートナーとの関係を改善するための新しい視点やツールを手に入れることができます。

ニュートラルな立場からアドバイスを提供してもらえますから、関係に新たな視点をもたらすことができるでしょう。

いずれにしても、倦怠期かもなと感じる状況を打破したいのであれば、自分が動くしかないのです。

相手の存在が自分にとってどれほど大切なのか、これからも一緒に暮らしていきたいのか、改めて考えてみると良いかもしれませんね。

倦怠期のもう一つの原因

ドーパミンとオキシトシンという脳内物質の他にも、夫婦の倦怠期を引き起こしているかもしれない原因があります。

それが、加齢による性ホルモンの変動です。

年齢と共にテストステロンやエストロゲンという性ホルモンのレベルが変動し、性的欲求や一般的な活力が減退することがあります。

これによってパートナーにも性的欲求を感じなくなり、場合によってはセックスレスになってしまい、結果として倦怠期に繋がるというケースもあります。

加齢による性ホルモンの変動は自然な生物学的プロセスであり、それ自体を完全に防ぐことはできません。

しかし、健康的なライフスタイルをすることにより、その影響を緩和し、生活全般を向上させることができます。

以下に、性ホルモンのバランスを助けるいくつかの方法を挙げてみます:

  1. バランスの良い食事: ビタミン、ミネラル、タンパク質を豊富に含む食事は、体全体の健康を維持し、ホルモンの生成とバランスを助けます。特にビタミンDと亜鉛はテストステロンの生成に重要であり、オメガ-3脂肪酸は全体的なホルモンバランスに対する健康的な影響が報告されています。
  2. 適度な運動: 適度な運動はホルモンバランスを維持するのに役立ちます。特に筋力トレーニングや高強度間欠運動(HIIT)は、特に筋力トレーニングは、男性のテストステロンレベルを上げるのに効果的であると言われています。
  3. 十分な睡眠: 睡眠は全体的なホルモンバランスにとって重要です。特に、質の良い睡眠は性ホルモンの生成に重要です。
  4. ストレスの管理: 長期的なストレスはコルチゾールというホルモンのレベルを上昇させ、他のホルモンのバランスを崩す可能性があります。リラクゼーションテクニック(瞑想、深呼吸、ヨガなど)を学び、ストレスを管理することは全体的なホルモンバランスに有益です。
  5. アルコールとカフェインの摂取を控える: 過度なアルコールやカフェインの摂取はホルモンバランスに影響を及ぼす可能性があります。一滴も飲んではダメということではありませんが、程々を心がけましょう。
  6. 健康的な体重を維持する: 適切な体重を維持することは、特にテストステロンとエストロゲンのバランスに重要です。

上記の生活習慣を採用することで、加齢による性ホルモンの変動を緩和し、全体的な健康状態を改善することが可能です。

しかし、これらの変更が効果的でない場合や、特定の症状が続く場合は、医療専門家に相談することをお勧めします。

ホルモン補充療法(HRT)や他の治療法を提案されるかもしれません。


 いかがだったでしょうか。

愛し合って結婚という道を選び、一緒に暮らしているのに、いつのまにかそこに居るのが当たり前の、単なる同居人になってしまうのは悲しいことですよね。

お互いを大事に思う気持ちがあれば、倦怠期を回避したり、乗り越えることができるはずです。

脳科学的な知識を味方につけて、日々愛情を感じる夫婦生活を送ってください。

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