妊娠、出産は女性が経験する最も大きな試練の一つです。
そんな試練に臨んでいる妻を、夫はどうサポートすれば良いのでしょうか。
私が個人的になるほどと思った言葉に、「女性は10カ月かけて母親になるが、男性はある日突然(子供が生まれた瞬間から)父親になる」というのがあります。
女性は妊娠した段階から徐々に身体が変わり、胎内の赤ちゃんとの繋がりを感じながらゆっくりと「母」になっていくわけですが、男性は身体が変わるわけでもホルモンバランスが乱れるわけでもなく、生まれた我が子を抱いて初めて「父」になる、というかそうならざるを得ないわけです。
そう考えれば男性にとっては「自分の子が生まれる」という実感がなかなか湧かないのは仕方のないことかもしれません。
しかし、妊娠中と出産後の夫の対応によって、その後の夫婦仲が決まるとも言われています。
男性を怖がらせるわけではないですが、妊娠中/出産後の恨みは一生もの!という言葉もあります。
ここでは、体を張って新たな命を育んでいる妻に関して夫は何を理解する必要があるのか、それによって夫婦で共に大変な時期を乗り越えるためのポイントをご紹介します。
妊娠期における夫婦間のサポート方法
妊娠中は、夫婦にとって大きな変化が訪れる時期です。
女性はもちろん身体や体調、精神状態も刻々と変わっていきますし、それに合わせて男性も生活習慣や考え方を変える必要が出てきます。
特に女性は、身体的・精神的な負担が大きくなりますので、男性は夫としてどのようにサポートすべきか、考えていく必要があります。
ここでは、妊娠期における夫婦間のサポート方法をお伝えします。
何はともあれコミュニケーション
まず、夫婦間のコミュニケーションをそれまで以上に大切にしましょう。
妊娠中は、女性の体調や気分が変化しやすく、不安やイライラが募ることもあります。
そんな時、夫が率先して話しかけ、気持ちを共有することが大切です。
妻の悩みや不安に耳を傾け、理解しようとする姿勢を見せることで、妻は安心感を得られるでしょう。
ただし「今は放っておいて」と言われた場合はそっとしておいてあげることも大切です。
相手の反応をよく見て、今は話したいのかそうでないのか判断しましょう。
それが分からなければ、いっそ「今は一人で居たい?それとも黙ってそばに居てほしい?」と訊いてしまうのも良いです。
いずれにしても、妻の不安定な状態はホルモンバランスの変動によるものであって、本人にもコントロールが難しいものなんだと理解した上で、寄り添った対応をすることです。
行動を起こす
次に、「協力するよ」と言うだけではなく具体的な行動を起こすことが大切です。
例えば、妻が休めるように家事を片付けたり、日用品や食材の買い出しを済ませたり、妻の体調に合わせて外食や買い物に付き合ったりすることです。
もちろん重い荷物は持ってあげてください。
ここで間違えたくないのが、「手伝うよ」は逆効果!ということ。
「手伝う」んじゃなくて、夫が「やって」ください。
これは妊娠中に限ったことではないかもしれませんが、特につわりの最中などは妻は何もできなくなります。
そんな状態で「手伝う」も何もないですよね。
あれもこれも完璧にこなす必要はありません。
ただ、夫が主体的に行動することが必要だと心得ましょう。
また、病院が同伴者の来院を許していれば妊婦健診に同行することで、夫婦で赤ちゃんの成長を感じられ、妊娠中のパートナー関係がより深まります。
ストレス対処法を持つ
妊娠中の夫婦円満を保つためには、夫婦のストレス対処法を身につけることが重要です。
例えば、夫婦で趣味やリラクゼーションを共有することがおすすめです。
一緒に映画を観たり、散歩や軽い運動をしたりすることで、ストレス発散ができます。
妊娠中は特に、夫婦の時間を大切にし、お互いにリフレッシュできる環境を整えることが大切です。
逆に、どうしても疲れてしまったと感じた時は、きちんと話した上で一人時間を持つことも重要です。
妊娠中の体調やホルモンバランスのせいとは分かっていても、自分に対して当たりのきつい妻に対して悲しくなったりストレスが溜まってしまう夫は少なくありません。
また、妻はそんな自分の状態を分かっていても気持ちのコントロールができないことに、より一層イライラしてしまうという事態も起こり得ます。
そんなときは無理をせず、「午前中に家事をやっておくから、午後は出かけてきてもいいかな」「今日はちょっと一人でのんびり散歩して来たいんだ」と声をかけて、一旦クールダウン。落ち着きましょう。
こうすることで、その後も続く妊娠期間を一緒に乗り越えていけるでしょう。
大事なのは、相手もすごく頑張っているんだ、ということを忘れないことです。
感謝の気持ちを伝え合う
最後に、妊娠期における夫婦間のサポート方法として、互いの感謝の気持ちを伝え合うことが大切です。
妻はつわりやホルモンバランスのせいでどんなにイライラしていたとしても、夫のサポートには感謝しましょう。
夫も妻が身体を張って自分たちの子どもを育てていることに感謝しましょう。
お互いに感謝の言葉をかけ合うことで、夫婦間の絆が強まり、円満な関係を築くことができます。
…以上の方法を実践することで、妊娠期における夫婦間のサポートが円滑に進み、夫婦ともども幸せな妊娠生活を送ることができるでしょう。
お互いに助け合い、支え合いながら、家族が増える喜びを分かち合いましょう。
妊娠中の身体の変化
妊娠中は、女性の体に様々な変化が起こります。
特に妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期とそれぞれ異なる身体の変化がありますので、ここではその特徴と対処法についてご紹介します。
妊娠初期:0週目~15週目
まず、妊娠初期には、多くの女性がつわりに悩まされます。
前提として、人によって症状や程度は様々ですし、全くつわりがなかったという人も居ます。
つわりは、嘔吐や吐き気を伴うもので、あまり食べられなくなることから動悸や息切れを感じる場合もあります。
また、一日中眠くてずっと寝ていたいとか、においに敏感になり、強いにおいや特定のにおいで吐き気がするという場合もあります。
いずれも妊娠8週目~12週目あたりがピークになることが多いです。
一部の女性は、妊娠中期や妊娠後期にもつわりが続くことがありますが、多くの場合は妊娠初期がピークとなります。
つわり対策としては、胃に負担のかからない食事や水分補給を心がけることが大切です。
また、無理をせず、十分な休息を取ることも重要です。
この時期は、悲しいですが流産の危険性が最も高い時期ですから、少しでも具合が悪いとかお腹が張っていると感じたら横になって安静にすることが肝心です。
妊娠中期:16週目~27週目
妊娠中期には、つわりが落ち着いてくる一方で、体型の変化が顕著になってきます。
体重も増加し始めるのがこの時期です。
お腹が少しずつ大きくなることで、日常生活に支障が出ることもありますので、無理をせず、適度な運動やストレッチを取り入れることがおすすめです。
また、乳腺の発達も始まるので胸が張って普段より大きくなってきます。
いつも使っている下着だときつくなりますから、締め付けのない快適な下着をそろえましょう。
また、衣服も妊婦用のマタニティウェアを選ぶことで、体型の変化に応じた快適な着心地を得ることができます。
今はマタニティウェアも可愛いものが多く、産後まで着られるデザインになっているものも多くあります。
この時期だけの特別なお買い物ですから、楽しんで選びたいですね。
【17%OFF!6/4(日)20:00~6/11(日)1:59】【送料無料】【ベルメゾン】授乳対応 2WAY マタニティ 半袖 ワンピース パジャマ ◆ マタニティM〜L・マタニティL〜LL ◆ ◇ マタニティ 授乳 妊婦 ママ 妊娠 ルームウェア パジャマ 部屋着 寝間着 出産 入院 準備 おうち時間
妊娠後期:28週目以降
妊娠後期には、出産に向けてさらに身体が大きく変化します。
お腹が大きくなることで、呼吸がしにくくなったり、寝返りがうてなくなります。
仰向けになると肺が圧迫されて苦しいので横向きでしか寝られなくなりますが、うっかりうつ伏せにならないよう、横向き専用の枕や抱き枕を買うのも良いでしょう。
また、呼吸法を学ぶことも役立ちます。
また、この時期は足のむくみが気になることが多いため、適度な運動やマッサージでケアすることが大切です。
妊婦さんのための抱き枕【日本製】【サンデシカ公式】三日月型 ラージサイズ(160cm頃~推奨)授乳クッション 洗濯機で洗える だきまくら プレゼント 洗える 妊娠 抱きまくら ギフト お祝い
…いずれの時期も、妊娠中の身体の変化に対応するためには、無理をせず、自分の体調をよく観察し、適切なケアを行うことが大切です。
中期以降はマタニティヨガを取り入れると、心身ともにリラックスできて良い影響があるでしょう。
そして何より、夫が妻を可能な限り、というか少し無理をしてでもサポートすることが、妻がストレスを軽減し、心身ともに健康な妊娠生活を送る秘訣です。
妊婦と夫が共に理解すべき心身の変化
妊婦と夫が共に理解すべき心身の変化についてお話します。
妊婦さんが経験する最も一般的な体調不良は、つわりです。
妊娠初期に現れるこのつわりは、吐き気や嘔吐を伴い、食事が摂れなくなることもあります。
夫としては、妻が食べられるものを用意し、無理をしないようサポートすることが大切です。
食べ物を何も受け付けないような場合は水分補給にだけは気を付けましょう。
口の中がさっぱりするものがいいので、炭酸水なら飲めるということもよくあります。
産婦人科の病院によっては点滴を打ってくれる所もありますので、確認すると良いでしょう。
また、妊婦さんはホルモンバランスの変化により、感情が不安定になることがあります。
イライラしたり、涙もろくなったりすることがあるので、夫は理解を示し、優しく寄り添ってあげましょう。
妊娠中のストレスも心身に影響を及ぼすため、夫婦でコミュニケーションを大切にし、ストレスを軽減する方法を一緒に考えることが重要です。
妊娠中は、体重増加やむくみ、貧血などの身体的な変化も起こります。
これらにより自己評価が下がることもあるので、夫は妻の体調や外見を気にかけ、「大丈夫」と励ます言葉をかけてくれることが心の支えになります。
また、妊娠中に運動を続けることができる場合は、一緒にウォーキングなどを楽しむことが、心身の健康維持に役立ちます。
妊娠や出産は夫婦にとって大きな試練ですが、お互いに理解し合い、サポートし合うことで、より強い絆が生まれるでしょう。
妻の心身の変化を共有し、二人で乗り越えていくことが、幸せな家庭を築くための第一歩です。
産後のケアも重要!夫の協力がカギ
産後すぐは、新しい家族のメンバーを迎える喜びの中で、ママの心身の負担が増える大変な時期です。
その中でも、産後うつや産後疲労が問題になりやすく、夫の積極的な協力がカギを握ります。
特に重要な2点、産後うつと授乳についてまとめました。
産後うつ
産後うつは、出産後数カ月以内に発症するうつ病のことです。
ホルモンバランスの変化や産後の疲労、育児への不安などが原因で起こることが多いです。
日本では出産を経験した女性のうち約10%が産後うつ病を発症すると言われていますから、決して珍しい病気ではありません。
ママにも赤ちゃんにも深刻な影響を及ぼす可能性があるため、見逃してはならない病気のひとつとされています。
症状としては、寝ようと思っても眠れない、食欲がない、体重が減る、集中力が低下する、気力がない、興味や喜びの感情がなくなる、などがあります。
これによって赤ちゃんのお世話ができなくなってしまうこともあります。
産後うつの兆候がある場合は、専門家に相談することも検討しましょう。
放っておくと、最悪の場合赤ちゃんを放置したり、自殺を考えるようになってしまったりする可能性があります。
意外と、本人も「私は大丈夫だろう」と思っていた人が産後うつになったりもするので「うちは大丈夫」と過信しないことが重要です。
万が一、妻が「死にたい」などの言葉を使うようになっていたら、迷わずお医者さんに相談しましょう。
このような状況では、夫が妻の気持ちを理解し、共感してサポートすることが大切です。
例えば、家事や育児の負担を減らすために自分ができることを積極的に行ったり、妻が安心して休める時間を作ることが助けになります。
理想的には男性も育児休暇を取れれば最高なのですが、まだまだそれは難しい状況のようですね。
これに関しては社会の変化を期待したいところです。
もし会社の制度が整っていて、男性も育休が取れる環境なのであればぜひ取得してください。
最低でも1カ月は欲しいところですが、それは会社によるでしょうから、可能な範囲内でできるだけ長く取ってください。
もしそれがどうしても無理で夫が一緒に居られないのであれば、実家に頼ったり行政、もしくは地元の民間サポートを頼りましょう。
長時間ママと赤ちゃんだけの二人きりになってしまうのを避けるのが大事なことです。
授乳
授乳はママと赤ちゃんのスキンシップや、赤ちゃんの栄養源の確保に欠かせないものですが、ママにとっては大変な負担でもあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは時間の感覚がまだありませんから、夜中だろうと関係なく起きておっぱいを欲しがります。
一般的には2~3時間おきに泣くので、そのたびにママも起きなければならないわけです。
やってみると分かりますが、眠れないというのは本当につらいものです。
そこで夫が授乳のサポートをして、妻の負担を減らすことができれば、産後疲労の軽減にも繋がります。
例えば、夜間の授乳時に一緒に起きて、おむつ替えなど赤ちゃんのお世話を手伝うことや、ママが授乳する姿勢をサポートすることが役立ちます。
今は母乳にこだわらなくても、ミルクでしっかり栄養を摂ることができるようになっていますから、哺乳瓶にミルクを用意して、夜間の授乳を一回代わってあげるだけでも、その分妻は睡眠を取ることができます。
…以上のことから、やはり出産後まで夫の協力がカギとなります。
夫が積極的にサポートすることで、産後うつや産後疲労の軽減、授乳の負担軽減、そして円満な家族関係を築くことができるでしょう。
お互いの協力と理解が、家族の幸せに繋がることを忘れずに、産後のケアを大切にしていきましょう。